志望理由書800字の構成。何を何字書くかを決めてから書く
志望理由書が途中で止まるのは、文章力の問題ではなく設計の問題です。800字・1000字それぞれの字数配分と、各段落に入れるべき内容を具体的に示します。
志望理由書が途中で止まる人には、共通点があります。何を何字書くかを決めずに書き始めていることです。
800字は、思っているより短い分量です。設計せずに書くと、前半で経験を語りすぎて、肝心の「その大学で何を学ぶか」が3行で終わります。
800字の標準構成
| 段落 | 内容 | 字数 |
|---|---|---|
| 1 | きっかけとなった具体的な場面 | 200字 |
| 2 | そこから生まれた問い | 150字 |
| 3 | 問いを追ううちに分かったこと・調べたこと | 200字 |
| 4 | だからこの大学で何を学ぶのか | 200字 |
| 5 | その先に何をしたいか | 50字 |
配分の要点は2つです。
第1段落を200字に抑えること。 体験談は書きやすいので、放っておくと400字を超えます。読み手が知りたいのは体験そのものではなく、そこから何を考えたかです。
第4段落に200字を確保すること。 ここが志望理由書の本体です。ここが薄い書類は、どこの大学に出しても同じ内容になります。
各段落に何を書くか
第1段落:場面を1つだけ
複数のエピソードを並べないでください。1つの場面を、映像が浮かぶ程度の細かさで書くほうが強く働きます。
祖母が入院していた病棟で、看護師の方が点滴を交換しながら「今日は雨だから膝が痛みますね」と話しかけていた。祖母は痛みを訴えたことは一度もない。
いつ・どこで・誰が・何をしたか。この4つが入っていれば十分です。
第2段落:問いに変える
場面を書いたら、そこから生まれた疑問を明示します。
カルテに書かれていない情報を、この人はどこから得ていたのか。
ここを飛ばす人が非常に多いのですが、問いがないと第3段落以降が続きません。志望理由書は、答えを持っている人ではなく、問いを持っている人を通す書類です。
第3段落:自分で動いた形跡を書く
問いを持ったあと、何をしたか。ここが評価の中心です。
- 本を読んだ
- 人に聞いた
- 現場を見に行った
- 自分で試した
「調べました」で終わらせず、調べて何が分かったかまで書いてください。 そして分からなかったことを1つ残しておくと、第4段落に自然につながります。
第4段落:大学と接続する
ここで初めて大学名が出てきます。書き方には条件が2つあります。
条件1:募集要項の言葉と対応していること
大学が公表している「求める学生像」に、自分の経験がどう当たるかを示します。パンフレットの引き写しではなく、対応させることが重要です。
条件2:科目名・教員名だけで終わらせないこと
貴学の〇〇教授の△△研究に関心があります。
これだけでは弱いままです。その研究が、第2段落の問いにどう答えてくれるのかまで書いて初めて、志望理由になります。
第5段落:短くていい
将来像は50字で足ります。ここを長く書く受験生が多いのですが、大学が見たいのは職業計画ではなく、大学4年間で何をするかです。
1000字・1200字の場合
字数が増えたぶんは、第3段落と第4段落に配分してください。 第1段落の体験談を膨らませてはいけません。
| 段落 | 800字 | 1000字 | 1200字 |
|---|---|---|---|
| 1 きっかけ | 200 | 200 | 220 |
| 2 問い | 150 | 150 | 180 |
| 3 自分で動いたこと | 200 | 300 | 380 |
| 4 大学で学ぶこと | 200 | 300 | 360 |
| 5 将来 | 50 | 50 | 60 |
字数の下限に注意
指定字数の8割を下回ると、それだけで減点対象になることがあります。「800字以内」なら640字は最低ラインです。
逆に指定を超えるのは論外で、多くの大学で読まれずに落とされます。
書き終えたあとの確認
3つだけ確認してください。
- 第1段落が、他の受験生でも書ける内容になっていないか
- 第4段落が、他の大学に出しても通用する内容になっていないか
- 第2段落の問いと、第4段落で学ぶことが対応しているか
3が一番よく崩れます。 問いは医療者と患者の関係についてだったのに、学びたいことが最新医療技術になっている、というずれが頻繁に起きます。
まとめ
- 書く前に、何を何字書くかを決める
- 第1段落の体験談は200字に抑える
- 問いを必ず明示する。飛ばすと後半が続かない
- 第4段落に200字確保する。ここが志望理由書の本体
- 字数が増えたら第3・第4段落に配分する
- 問いと学びたいことが対応しているかを最後に確認する